Study 01.

千空
sen-kuu

Concept

「駿河竹千筋細工」は、一本一本が細く丸く削られた竹ひごを組み上げる、熟練の技が光る伝統的工芸品です。軽やかで繊細な竹ひごが連なる形状は、空気を包むような優雅さを持ち、これまで花器や虫かご、菓子器など「入れもの」として親しまれてきました。
本作では、駿河竹千筋細工を「入れもの」から光の入れもの「ランプスタンド」へと変容をこころみました。
空の入れものには、見えない光源から竹ひごに反射した美しい「光溜まり」が現れます。空間に光と影の対比による放射状の柔らかな光が放たれ、静かな温もりを醸し出します。
軽量で扱いやすく優しい肌触り、伝統技法を活かした、現代のライフスタイルと調和する工芸品です。

designer:五十嵐久枝
https://www.igarashidesign.jp

インテリアデザイナー。桑沢デザイン研究所インテリア·住宅研究科卒業。
1986~1991年クラマタデザイン事務所勤務。
1993年イガラシデザインスタジオ設立。
商業施設から保育園等の空間デザインと家具·プロダクト·遊具等の立体デザインを主とし、「衣·食·住·働·育」の分野に関わる進行形デザインを展開している。

craftman:大村俊一
https://chikudai-1978.mond.jp

株式会社竹大工房·静岡県静岡市出身。祖父の市太郎(現代の名工)、父の俊男(伝統工芸士)は共に静岡市伝統工芸技術秀士。祖父の市太郎に師事し駿河竹千筋細工の道に進む。平成8年度に伝統工芸士(総合部門)に認定される。「静岡の竹静岡の技術そして静岡らしさ」を理念に、生活の中で使える竹細工の製作活動を続けている。他の工芸従事者と定例会を持って意見交換をし、毎年共同で展示販売会を行っている。
また伝統工芸技術保存会「駿河竹千筋細工の部」の講師を勤め、静岡市のクラフトマンサ ポート事業においても新人を受入れるなど後継者の育成に努めている。

meets 01.

駿河竹千筋細工